2 STの仕事内容が気になる! 言語聴覚士の仕事内容 ST(言語聴覚士)は普段<br />
どういう仕事をしているのでしょうか。

話す、聞く、食べる、のスペシャリスト。

話す、聞く、表現する、食べる・・・。誰でもごく自然に行っていることが、病気や事故、加齢などで不自由になることがあります。また、生まれつきの障害で困っている方もいます。

こうした、ことばによるコミュニケーションや嚥下に問題がある方々の社会復帰をお手伝いし、自分らしい生活ができるよう支援するのが言語聴覚士の仕事です。

医療分野はもちろん、教育、福祉の分野にも活動の場が広がりつつあります。

コミュニケーションや食べる障害に対応

脳卒中後の言語障害(失語症、構音障害)や聴覚障害、ことばの発達の遅れ、声や発音の障害など、ことばによるコミュニケーションの問題は多岐にわたります。

  • 言語障害上手く話せない話が理解できない文字が読めない
  • 音声障害喉頭がんなどで声帯を失い声が出にくい
  • 嚥下障害上手に噛めない上手く飲み込めない

言語聴覚士はこうした問題の本質や発現メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために検査・評価を実施。必要に応じて訓練、指導、助言、その他の援助を行う専門職です。さらに医師や歯科医師の指示のもと、嚥下訓練や人工内耳の調整なども行います。

コメディカルスタッフとして活動

言語聴覚士によりリハビリテーション医療は、医師・歯科医師・看護師・理学療法士・作業療法士など医療専門職、ケースワーカー・介護福祉士・介護援助専門員などの保健・福祉専門職、教育、心理専門職などと連携し、チームの一員として行われます。

医療、保健・福祉、教育分野などで活躍

言語聴覚士は医療機関だけでなく、保健・福祉機関、教育機関など幅広い領域で活躍。ことばや聴こえに問題をもつ方とご家族をやさしく支援します。

言語聴覚士が対象とする障害は多岐に渡ります。
それぞれの障害に対して、言語聴覚士がどのような訓練・指導・サポートを行っているのか、その仕事内容を解説していきます。

1.「聞こえ」の障害に対して
「聞こえ」障害とは、具体的には「伝音性難聴」や「感音性難聴」などを指します。
聞こえの障害(聴覚障害)のある方を相手に、検査や訓練、補聴器のフィッティングなどを行います。
対象が言語獲得期にある幼児の場合は、「ことばの獲得」もサポートします。

2.「話すこと」の障害に対して
「話すこと」の障害とは、具体的には「構音障害」や「吃音(きつおん)」などを指します。
声帯や舌、唇などを使って話す動作を「構音」といいます。この発声発音器官に障害がある構音障害や、
声に異常が発生する音声障害、流暢に話すことが難しい吃音(きつおん)なども、言語聴覚士による
評価・訓練の対象となります。

3.「食べること」の障害に対して
「食べること」の障害とは、具体的には「摂食・嚥下(えんげ=飲み込むこと)障害」などを指します。 
食べ物が口からこぼれる、うまく飲み込めない、むせる、といった摂食・嚥下(えんげ)障害に対して、原因の調査と、
「咀嚼して、飲み込む」ために必要な器官の運動訓練や、飲み込む反射を高めるための訓練を行います。

4.「ことばの遅れ」に対して
「ことばの遅れ」とは、具体的には、子どもの発達障害などを指します。 
知的発達の遅れ、対人関係の障害、脳の損傷などにより、言語機能の発達が遅れている子どもに対して
言語聴覚士は、「ことばやコミュニケーションに関心を持たせる」、「語彙や文法、文字の習得を促す」などの
訓練・指導を行い、「ことばの獲得」をサポートします。

5.「成人の言語障害」に対して
「成人の言語障害」とは、具体的には「失語症」や「記憶障害」、「認知症」などを指します。
失語症は、脳卒中や交通事故などによる脳外傷などが原因で起こる、成人の後天的な言語機能障害で、
伝えたい内容を単語や文で表現したり、単語や文の意味を理解することが困難になる障害です。
また、失語症以外の「高次脳機能障害(記憶障害や認知症)」に対しても、言語聴覚士は患者さん一人ひとりの
症状や発生メカニズムを把握し、それに対応したプログラムを組み立てて訓練を行います。