【公式】めざせ!ST(言語聴覚士)

言語聴覚士インタビュー

言語聴覚士インタビュー

すべての患者さんに寄り添えるSTを目指して、着実に積み重ねる夢への一歩

中川 莉彩 京都光華女子大学 健康科学部 医療福祉学科 言語聴覚専攻
学生
中川 莉彩

AI時代だからこそ選んだ、なくならない医療の道

私がSTを目指したきっかけは、高校生の時にさかのぼります。新型コロナウイルスが流行し、AIなどの技術が発展していく中で、将来にわたって必要とされる職業を考えた時、医療職に強く惹かれました。昔、私の弟がSTさんに構音の訓練でお世話になっていたことがあり、その経験からSTという職業を身近に感じていました。

オープンキャンパスでSTについて詳しい話を聞くうちに、ますますこの道に進みたいと思うようになっていったのです。私は食べることが大好きなのですが、嚥下障害について初めて聞いた時には、「楽しく食事をする手助けができる」というSTの仕事に大きな魅力を感じたことを覚えています。加えて、現在ではSTがあまり多くなく、珍しい職業だということも私の決め手の一つでした。医療の現場で、人々の生活を直接支える仕事に携わりたいと考えています。

基礎から実践へ、STらしさを感じる毎日

1、2年生の頃は一般教養科目と基礎的な専門科目が中心で、医療の基礎知識を学ぶ時期でした。その時期に学んだことが、現在の学習の土台となっています。3年生になってからは、学びの内容が大きく変わり、検査や訓練の実践的な演習が増え、より専門的な内容へと発展しました。国家試験を意識した授業も多く、プレッシャーを感じることもありますが、着実にSTという職業に近づいていることを実感しています。

放課後に友達と一緒に勉強したり、分からないところを教え合ったりする時間は、とても楽しく充実しています。お弁当を食べながらみんなで話す時間も、日々の楽しみの一つですね。

成人と小児、二つの分野で実践的なスキルを身につける

現在は成人分野と小児分野の両方で、専門的な内容の学習を進めています。成人分野では、心理学や高次脳機能障害の検査・訓練方法を学び、CT・MRIなどの画像の見方も勉強しています。実習に向けて、カルテの読み方などの実践的なスキルも身につけているところです。

小児分野では、お子さんへの検査方法はもちろん、ご家族への説明や問診の仕方まで学習し、授業で実践して経験を重ねています。まだまだ勉強中ですが、一つひとつの知識や技術を確実に身につけていきたいと思います。

メリハリをつけた学習で着実なスキルアップを目指す

授業で先生に当てられて答えられた時は、今までの勉強が結びついていることを実感できて、とても嬉しくなります。一方で、患者さんにどのように伝えると分かりやすいか、「この病気の患者さんはこういう症状が出るな」と想像しながら検査や訓練を行うのは、まだまだ難しいと感じています。知識は蓄積されているものの、それらを有機的に結びつけることが今の課題です。

そうした自分の弱点を克服するために、分からないことがあればその授業が終わってからすぐに質問するように心がけています。また、スマートフォンのリマインダーやスケジュールアプリを活用することで、しっかりと期日を決めて集中して課題に取り組めるような工夫もしています。今後も勉強する時と息抜きする時のメリハリをつけることで、効率的に知識を吸収できるようにしていきたいです。

親身な先生との出会いで見つけた理想のST像

私がこの大学を選んだ決め手は、オープンキャンパスでの経験でした。先生方が親身になって相談に乗ってくださった温かさが、強く印象に残っています。入学した今でも、相談から雑談まで、たくさん話を聞いていただける環境があることは、とても心強いです。

この経験から、私も患者さんが安心して話せるSTになりたいと思っています。しかし、現状では患者さん相手に限らず雑談が苦手なので、たくさんコミュニケーションをとれる場に自ら出向いて、その力をつけていきたいです。また、もっと自信を持って主体的に動ける人間になりたいので、何事も率先してやることを意識しています。その一方で、学生ならではの時間も大切にしたいので、今のうちにたくさんの思い出をつくっておこうと思っています。

成人から小児まで支えられる、オールラウンダーなSTになりたい

まだ急性期病院以外の施設での実習経験がないため、明確には決められていませんが、現時点では成人分野をメインに急性期病院で働きたいと考えています。今後、さまざまな現場を経験する中で、自分に合った場所を見つけていきたいです。

将来的には小児分野も担当できるオールラウンダーなSTを目指しています。さまざまな経験を重ねながら、患者さんとその家族の生活をしっかりと支えられるSTになりたいですね。そのためにも、まずは目の前の勉強や実習に全力で取り組み、夢に向かって一歩ずつ歩んでいきたいと思います。

ある一日のスケジュール

Schedule
  • 08:50
    1限 聴覚障害の演習授業

    実際にオージオメータを使った実践的な授業です。オージオメータ使った検査だけでなく、様々な聴覚の検査を練習します。

  • 10:30~
    空きコマ

    聴力検査の練習や、模試などのテスト前は勉強をします。特に何もない日は友達とお喋りして、お昼ご飯も食べます。

  • 12:50~
    3・4限 実習に向けての授業

    臨床実習に向けて様々な検査の練習や、カルテの見方やデイリーの書き方などを学びます。

  • 16:00
    講義終了

    模試やテスト前は学校に残って勉強します。
    それ以外の日はアルバイトに行くかそのまま帰宅します。