めざせ!ST(言語聴覚士)話す、聞く、食べるのスペシャリスト

言語聴覚士インタビュー

言語聴覚士インタビュー

勉強が大変だった学生時代、
自信が持てなかった訓練。
上司や先輩のサポート、
自分の努力で成長できた

小渡 結佑 奈良県総合リハビリテーションセンター
小渡 結佑

幅広い分野の経験を積めるのが魅力

私が勤務している奈良県総合リハビリテーションセンターは、病院はもちろんのこと福祉施設を用意しているため、お子さんから大人まで幅広い方に対応しています。

病院は、一般病棟と回復期リハビリテーション病棟で構成されていて、そのなかでも私は、高次機能障害や失語症、摂食・嚥下障害をお持ちの方のケアを担当しております。

たとえば外来では発達障害児や摂食・嚥下障害児を対象にしており、発達障害児に対しては、お子さんでも親しみやすい"遊び”をテーマに、言語発達やコミュニケーションへのアプローチを行っています。加えて、耳鼻咽喉科では聴力検査も行っており、併設の福祉施設へ出向くことがあります。このように幅広い分野に参加でき、経験を積めるのも当センターならではの魅力だと思いますね。

訓練を諦めていた子供の成長をする姿を見ることがやりがい

さまざまな分野のサポートに携わっていますが、現在は自閉症スペクトラム児(ASD)を担当することが多いですね。ASDのお子さんに対しては、身体認識の問題に着目して、身体を動かすことで身体認識を促す活動を行っています。たとえば、複雑にはられたロープに触れずに通過してもらうという活動をとおして、自分の体へ注意を向けるように促していくといった具合です。

さらに、考えながら身体を使うように促すことで、声や文字ではない内言語を育めるようにしています。当初は諦めていても徐々に試行錯誤して頑張る姿をみると成長を感じて嬉しくなります。

3年目くらいまでは訓練に対して自信が持てなかった

今になって考えてみると、言語聴覚士になって3年目ぐらいまでは、訓練に対してあまり自信がなかったんだと思います。そのひとつの原因として、訓練に対して“明確な答え”が見えていなかったことが挙げられます。患者さんの病気や症状はさまざまなので、“これが答え”というのがないから、自信がなかったんです。

ですが、上司や先輩に恵まれていたため、都度相談させてもらいながら訓練に取り組んでいくうちに、知識と経験が少しずつついていきました。そして4年目を過ぎたころから、自分なりの仮説を立てて訓練に臨めるようになり、自信もついてきましたね。

聞き慣れない専門用語に困惑するも友人と助け合いながら試験勉強をした学生時代

言語聴覚士を知ったきっかけは母からの薦めだったと思います。母はケアマネージャーだったので、理学療法士・作業療法士といったリハビリに携わる仕事は知っていましたが、言語聴覚士は知らなかったんです。

そして、当時は資格を持っている方も少ない、人員も不足していると聞いたので、「人の役に立てるなら」と思い、言語聴覚士への道に進みました。学校に入学してからは、聞き慣れない専門用語や医学用語に苦労しましたね。正直、勉強はあまり得意な方ではなかったので、とにかく暗記に力を入れていました。試験前になると、友人と一問一答形式の問題を出し合い、助け合いながら知識を整理していました。

自分の考えを確立するために"絶えず考え続ける”

この仕事は“絶えず考え続ける”ことが大切だと思います。臨床であれば、小さな気付きを逃さず、そこからどんどん掘り下げていき、知見を広げれば、根拠あるケアを提供できるはずです。臨床においては、“効果があるのか”といった疑問が浮かんでくるため、自分の考えを確立するための根拠が欠かせません。その一方、正解は1つだけではないということも忘れず、訓練ではいくつもの仮説を立て、実行・修正を繰り返しながら、自分の中の根拠を明確にしていきたいです。

ある一日のスケジュール

Schedule
  • 08:25
    出勤
  • 08:35~
    朝礼、全体ミーティング、カンファレンス等

    朝礼では、連絡事項等の確認など行う

  • 08:45~
    部門内ミーティング

    1日の訓練の流れを確認

  • 09:00~
    午前のリハビリテーション開始
  • 12:00~
    休憩 または、患者様の摂食嚥下評価等行う
  • 13:00~
    午後のリハビリテーション開始
  • 16:45~
    入院・外来カンファレンス
  • 17:00~
    訓練室の清掃
  • 17:15
    終業